II-41号 2006.7.19発行
【目次】委員長2年目のごあいさつ2006年度定期大会の報告某組合員のハードな休日

過半数組合に向けて新たなスタート〈委員長2年目のごあいさつ〉
山西哲郎(委員長、教育学部)

「人間にとって大切なのは、大地と直接戦う足。我々組合は大学にとって足のような存在。ともに、柔らかく、しかし、力強く歩みたい」といいながら昨年6月に委員長に就任して早1年たちました。大地とは、大学当局であったのでしょうか、足はなかなか弾まず、時には泥沼に引きずりこまれ足が止まってしまったこともありました。そして、目指す民主的な自立した大学はまだ遠い存在であり、もっともっと多くの足、いや、もっと仲間である組合員を増やし前進していかなくてはならないと、1年目の終末を迎えたときに痛感しました。

私が、さらに1年委員長を引き受けましたのは、私自身がまだしっかりと歩んでいないことの反省と、1年間にわたって、この私を、書記長はじめ中央執行委員会の役員、3支部の組合員の方々、そして書記の安藤さんたちが支えていてくれたことの喜びを感じることができたからです。

本年度は、まず、過半数組合に向かって新たなスタートをしたいと思います。それには空間的に離れている3支部がそれぞれの個性を重んじながらも共に交流をし、一体化した組合にしていくこと。そして、今まで仲間になり切れなかった附属校教職員や本部職員の方々をはじめ多くの大学人に声をかけ合いながら、輪を広げていかなければなりません。

暑き太陽の陽射しと激しい雨によって不毛の大地に深く広く根を張っていく雑草の姿に組合の精神と行動を重ねながら、もう1年歩み続けたいと思います。そして、前年以上に皆様に声をかけ、語り合い、行動するエネルギーを創っていきたいと考えていますので、よろしくお願いします。


06年中央執行委員
2006年度の中央執行委員(右から4人目が山西委員長)
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組合は、不当きわまりない給与引き下げに反対です。

2006年度定期大会の報告 伊藤賢一(前書記長、社会情報学部)

2006年度定期大会は、6月26日(月)19時より、昭和キャンパス医学部大会議室において開催されました。今回は、とくに思い切った新規加入キャンペーンを含む7つの議案について、活発な討議が展開されました。以下で、その内容について報告します。

■第1号議案 2005年度活動報告(案)

委員長挨拶の後、書記長より、大学を取りまく最近の情勢について簡単に報告しました。憲法9条と教育基本法改定、公務員賃金の切り下げのうごきなど状況は厳しくなっており、また、法人化後目立っているトップダウン式の大学運営や教育研究環境の一層の悪化について指摘しました。

これら諸問題に対する2005年度の組合活動として、次のことを報告しました。給与問題については、この1年に6回行われた団体交渉と700筆を超える反対署名を集めた署名運動の結果、2005年度給与については期末手当の支給で引き下げ幅を圧縮したことと、2006年度給与については桐生地区にも地域手当を支給させたことは、不十分ながら、部分的な成果といえます。また、超勤費未払い(サービス残業)問題では、団体交渉で繰り返し取り上げる中で、時間外勤務申請書を提出させるという新しいやり方がスタートしていますが、これで本当に超勤費未払いがなくなるのかどうかは未知数です。今回は、昭和・荒牧・桐生の各過半数代表者と連携して、時間外労働および休日労働に関する協定(いわゆる36協定)を6カ月に限定して結び、その後の経緯を見守っています。2006年4月から改正施行される高齢者雇用安定法については、組合の意見書を大学法人に提出し、希望者全員の再雇用が導入されたことを報告しました。

しかし、地域手当は最終支給水準が2.4%となっており、平均4.8%の給与切り下げの補填措置としてはまだ不十分ですし、非常勤職員の待遇改善について昨年8月の団体交渉で約束した内容がまだすべては具体化されていないこと、附属学校教職員の待遇改善問題やパート職員の時給切り下げ問題は今後の課題といえます。 組合員拡大に関しては、昭和支部のPR委員会が実施している新任職員向けオリエンテーションは大きな成果をあげていますが、他の支部ではあまり成果があがっていないことを報告しました。

つづいて、各支部の中央執行委員から支部活動について報告があり、この中で、団体交渉にもっと現場の声を届けて欲しい、という執行委員からの要望や、桐生地区で支部が独自に行った地域手当格差に反対する署名の報告がありました。専門部からの報告として、組織財政部からは、組合拡大のキャンペーンについて提案すること、広報部からは「ぐんだいタウン」にとくに力をいれ、通常号を5回、号外を3回発行したこと、教文部からは2度の学習会を開催したことが報告されました。

■第2号議案 2005年度決算(案)

松村雅夫会計より、一般会計では、組合費の増加による収入増があり、今年度は全大教の会議が多かったために行動費が予算を超えたものの、繰越金は昨年度よりも若干増えているとの説明がありました。

■第3号議案 2005年度会計監査報告

上野耕平会計監査委員より、決算案に相違がないことを確認したとの報告がありました。


以上3つの議案について、一括して討論がなされました。賃金問題での団体交渉では、もっと具体的な数字に基づいて粘り強く交渉すべきこと等、執行部の交渉に対するいくつかの指摘がありました。また、組合員拡大について、効果をあげている昭和支部のPR委員会を参考に他の支部でも取り組むべきことや、中執から支部に対して拡大キャンペーンについてもっと情報を流し広報活動に力を入れるべきこと等の提案がありました。

第1号議案から第3号議案までは、拍手多数によって採択されました。

■第4号議案 2006年度活動方針(案)

書記長より活動方針を提案しました。もっとも大きな項目は労働条件の改善で、とくに賃金問題では、これ以上の引き下げを許さないこと、地域手当3%以上の支給を要求していくことを確認し、さらに、不払い残業問題、非常勤職員・技術職員・医療職(一)技術職員・看護職員・附属学校教職員といった職種ごとの待遇改善要求項目、再雇用制度の適正運用の方針を示しました。

また、団体交渉を有利に進めるために、過半数組合をめざして、思い切った拡大キャンペーンを行う方針を示しました(詳細は第6号議案として、これとは別にとりあげました)。

■第5号議案 2006年度予算(案)

松村会計より説明されました。本部のパソコンを更新するための費用を見込んでいること、全大教への納入金の率が05年度8月より変更になっていること等が説明されました。

■第6号議案 新規加入キャンペーンに関する件

書記長から、2006年度よりの新規加入キャンペーンについて説明しました。主な内容は、(1)今後2年間、新規加入者の組合費を月2,000円として思い切った拡大をはかり、(2)既組合員との不平等を軽減するために既組合員の組合費も段階的に引き下げ、(3)既組合員の組合費の漸減と新規加入者の組合費の増収によって、2009年度に俸給×1%(上限4,500円)で各支部とも統一し、(4)キャンペーン期間中の組合費引き下げによる不足分は予備費で補う、というものです。

組合員を拡大して過半数組合を達成することは、団体交渉を進める上で大きな力になるので、ぜひ実現したいことです。また、群馬大学教職員組合の組合費負担は全国的にみても高い方で、これをいかにして引き下げるかは従来からの課題となっています。多くの組合員に加入してもらえばそれだけ組合費も減らすことができるのですが、組合の重要性は理解してもらえても組合費の負担が大きいことを理由に加入を断られることも多くありました。今回のキャンペーンは、2年間という期間を区切って2,000円という加入しやすい組合費を設定するもので、この間に一気に組合員を増やすことができれば、キャンペーンの終わる頃には全体の組合費割合を引き下げることが可能になることを見込んだものです。

キャンペーンによってひとりひとりの組合費がどう変化するかをすべて示すのは不可能ですので、おおよその給与額と組合費の関係を表にまとめたものと、既組合員と新規組合員の組合費が統一されるまでのロードマップの概念図を議案書の中に示しました。


以上3つの議案について一括討議されました。とくに、拡大キャンペーンについて、附属学校の教職員や事務職員層への具体的な勧誘方法を問う意見や、再雇用の組合費をどうするか、中央執行委員会と支部との組合費の按分についてどうするか、といった問題点が指摘されました。再雇用については07年4月までには決めなければならないこと、中央執行委員会と支部との按分については2006年度分しか決めていないので、2007年度以降の部分は新執行部で検討することを確認しました。

第4号議案から第6号議案について、拍手多数にて可決されました。

■第7号議案 2006年度役員選挙結果及び承認に関する件

大久保豊司選挙管理委員より、選挙結果についての報告があり承認されました。新三役は、執行委員長・山西哲郎(荒牧支部/教育学部)、副執行委員長・狩野源三(昭和地区支部/医療サービス課)、書記長・豊泉周治(荒牧支部/教育学部)の各氏が就任しました。山西委員長は続投です。


このように、すべての議案が原案どおり承認され、旧役員退任挨拶、新役員紹介・挨拶の後、閉会となりました。参加された各支部代議員のみなさま、お疲れさまでした。

今回認めていただいた新規加入キャンペーンをぜひ成功させるよう、みなさんとともに頑張っていきたいと思います。

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リレー・エッセイ「わたしのオフタイム」その1

某組合員のハードな休日 石川良樹(医学系研究科)

禁断症状が出ると、挙動不審になるのは世の常だから仕方がない。半年以上竿を握っていなかった所に二人の娘を連れてキス釣りに行ったまでは良かったが、餌付けろ、糸絡まった、トイレに行きたい...攻撃に遭い、ヘトヘトに疲れて帰宅。とんだ父の日を過ごし、溜まるは欲求不満ばかり。このままでは精神の平衡が保てなくなるのが目に見えていた6月某金曜日、午後から年休を取って自分の世界に突入することに。

お昼過ぎ、大学を出発。国道17号を北上し、三国トンネル、苗場、湯沢を通過。国道353号から十二峠を越え、松之山温泉から松代へ、国道252号に合流して上越市へ。高速道路を使えない貧乏人の定期コースをひた走って午後4時、馴染みのホシノ釣具店へ立ち寄る。キス釣り用のイシゴカイ500円とアミエビ5袋800円也を購入していざ出発。

午後4時半、柿崎中央海水浴場到着。先行者一人だけだったので、去年アジが釣れたところに陣取る。まずキス釣りを始めたが、波打ち際の当たりなし。遠目を探ったら40mくらい沖で小さいあたり。サイズも小さい。場所を移動しながら探ったが6時半までで10匹。芳しくない! キス釣りは諦めて、暗くなる前に投げウキサビキのアジ釣り開始。夕方7時頃、地元のおっちゃん現わる。曰く、「毎日来ているが、ここのとこ音沙汰なし」。7時半、暮れかけた頃にウキが沈んだ。リールを巻くと強い引き。アジでこの引きなら40cmオーバーかと緊張したが、上がってきたのはクロダイ、34cm。ちょっと残念だが合格!

クロダイ

その後アジは上がらず。夜8時、撤退。これも馴染みになった鵜の浜温泉の居酒屋「しげはら」で刺身定食を食べ、能生へ向かう。

夜10時、能生小泊港着。防波堤工事も終わり、車は以前のように船着き場まで入る事が出来た。

石川先生

先端外側角に入っている人に様子を聞いていたら、ウキが沈んで小ぶりだがアジが掛かった。しばらく様子を見ていたら、ちょくちょく当たる。僕の予定では車で夜明かしして翌日思う存分に釣る予定だったのだが...、誘惑に負けて夜釣り決行。そのうち、左隣の人にも当たり始める。と、ゆらゆら浮いていた電気ウキが沈んで最初にあがったのは22cmのアジ。次はちょっと重くて30cm。その後、飽きない程度にちょくちょく当たる。角の人は25匹くらい釣って深夜2時に帰っていった。そちらに移動し、ウキが沈むのを楽しむ。ウキがボーッと水中に入っていく様子は何とも言えない。大物はこなかったが、夜が明けるまでに14匹ゲット、最初のやつ以外はすべて26cm以上。明るくなったら当たりがパタリと止まり、フグがつれ始めた。堤防も込んできたので撤収。場所取りのつもりが徹夜の釣りをしてしまった。まだまだ若いと自己満足にふけるのは年を取った証拠か。

ウミテラス名立の駐車場で3時間仮眠をとり、新堀港、柿崎港を観察してから柿崎中央海水浴場で1時間程キス釣り。今日は晴れていて気持ちが良い。9〜15cmを6匹釣ったところで体力の限界。再び一般道をひた走って富士見村の我が家へ。帰宅後大アジ、黒鯛を三枚におろして刺身とアラ汁に、中アジは一夜干し。キスは天ぷらで楽しむ。久々に満足の釣行であった。


[追記]翌週、柳の下の泥鰌を狙って再釣行。土砂降り、雷、貧果で撃沈。まあ、世の中こんなモンでしょう。

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