II-44号 2007.1.22発行
【目次】委員長新年の挨拶学長に団体交渉を申し入れました機関リポジトリと図書館(あんな仕事、こんな仕事)医大懇に参加しました学習会のお知らせスキーの旅のお誘い4コマまんが
新春の榛名山
新春の榛名山

明けましておめでとうございます 山西哲郎(委員長)

今年も、大学内外とも厳しい情勢のなかですが、組合員の皆様とともに、新年にふさわしい希望と勇気と力をもって群大再生を目指していきます。よろしくお願いします。

さて、念願であった組合の横断幕ができあがります。まず、荒牧キャンパスの大学会館の前に掲げます。この幕は冷たく激しい北風に負けじと、さわやかになびいてくれるでしょう。そのキャッチフレーズは・・・

『 群大ノ未来ツクル 新しい現実 新しい挑戦 』

この言葉を心にしっかり刻みながら、これを現実にするために、ともに奮闘していきましょう。

今年はわれら組合で大学の未来を創っていく、という挑戦で。

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学長に団体交渉を申し入れました

本組合は、昨年12月21日に、学長に団体交渉を申し入れました。今回の要求項目等は次の通りですので、ご参照下さい。団体交渉が行われましたら、その結果は紙面でお知らせします。


要求項目

I.賃金改善に関わる要求
(1)全教職員に3%以上の地域手当を保障すること。当面19年度に2%を支給し,20年度に3%の支給を実現すること。
(2)附属学校教員の給与水準の改善について具体的なスケジュールを示すこと,また附属幼稚園の義務教育等特別手当の支給改善について検討状況を示すこと。
(3)群馬大学のラスパイレス指数が低い原因について検討状況を示すこと。
(4)一般職職員の国家公務員との賃金格差を是正するため,全員の退職時級を一般職(一)5級以上とするなど,改善の具体的方策を検討すること。
(5)人事交流手当を導入しないこと。

II.教職員評価と査定昇給問題に関わる要求
(1)教職員評価の実施に当たっては,教員については教授会等で議論を踏まえ,職員については当該職員の意向を踏まえて,基準の作成・検討を行うこと。また,本実施に先だって実施内容について事前に組合と協議を行うこと。
(2)評価を本人に開示するとともに,適切な「苦情処理」の委員会を設け,委員には複数の労働者代表を加えること。
(3)評価の結果は業務の改善に用いるものとし,昇給の査定には用いないこと。査定による昇給制度の導入を検討する場合には,評価の基準・運用について教職員の十分な合意形成をはかり拙速な導入は行わないこと,教職員(一)5級以上の「特定教職員」は管理職手当を受けている教職員とすること。また十分な合意形成が行われるまでは,現行の昇給制度に従うこと。

III.助教・新助手への移行に関わる要求
(1)現行助手の助教・新助手への移行に当たって,ポスト及び人について,現行助手制度下の任期制を拡大しないこと。
(2)助教は,新たに教育・研究に専念する職務にふさわしく,現行助手の2級を超える賃金に待遇を改善すること,また研究に専念しうる研究環境を整えること。
IV.労働条件,労働環境に関わる要求
(1)時間外労働の削減に努めるとともに,不払い残業が発生しないようにすること。また休日労働を命じる場合,休日労働に対する代償措置を適法かつ確実に行うこと。
(2)教員に対する裁量労働制の導入を拙速に進めないこと。
(3)本部に偏った事務職員の配置を見直し,教育研究医療の現場の重要性と業務量にみあった人員配置を行うこと。
(4)非常勤職員の待遇改善について
1,非常勤職員を常勤化する選考方法について,パート職員も含めて,大学の検討結果を示すこと。
2,日々雇用職員の3年期限付き雇用を撤廃すること。
3,夏季特別休暇について常勤職員との格差を撤廃すること,また「子のための看護休暇」を新たに有給の特別休暇とすること。
4,今年度4月以降採用のパート職員の時給単価の設定を見直し,前年度までの採用者の方式に統一すること。
(5)「7:1」看護基準の実現に努力すること。
(6)全職員の定年を65歳とすること。当面,再雇用制度の運用に当たっては,本人との協議をすみやかに進め,希望者全員を経験と実績が生かせる職場に配置すること。
(7)研究費の大幅削減など,教員の教育・研究環境の悪化に対して改善の措置を取ること,また科研費の非申請によるペナルティを取りやめること。

懇談項目

(1)学長選考規程と同実施細則,および評議会の学長適任候補者の選考に関する申し合わせの見直しを行うこと。
(2)評議会で実質的審議を行い,学内の民主的な意思形成に努めること。
(3)重粒子線照射施設の収支の見通しについて明らかにすること。
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リレー・エッセイ「あんな仕事、こんな仕事」その5

機関リポジトリと図書館 瀧澤憲也(総合情報メディアセンター図書館)

今、多くの大学で、機関リポジトリ(Institutional Repository 以下IR)設置に向けた動きがあります。IRとは、大学が生産する知的財産としての学術情報(研究成果)を収集・蓄積・管理し社会に還元することで、大学の社会的存在意義を高め大学としての社会的責任を果たすため、図書館が中心となりその提供システムを構築するものです。

事業の内容としては、二つのことが考えられます。その一つは、学内研究者の研究成果を収集、整備し、デジタルコンテンツとして学内サーバに蓄積するものです。収集対象として、学術論文、学位論文、科学研究費報告書、学会等発表資料、図書、講義資料・教材などの教育用資料、各種データ、データベース、ソフトウェアなどが上げられます。中には重要な成果の割には目に触れる機会が少なく、灰色文献と呼ばれ比較的入手が困難な資料も多く、これらを電子的に蓄積することにより、多くの研究者や一般の人たちが利用できます。ただし、収集した研究成果は著作権処理等の利用条件の確認が必要となるものもあり許諾の手続きが必要です。こうした資料を収集・蓄積することによって、それらを社会に公開することで大学の説明責任を果たすことになります。

もう一つは、図書館が所蔵する特殊コレクションを電子化し、学内外の研究者と共同でコレクションに関するデジタルコンテンツを作成するものです。具体的には、新田文庫の古文書、版本、写本や絵画資料(粉本類)、田辺文庫の電子化されていない手書き原稿、手帳、書簡類、アルバム等、さらに、スピノザ文庫や女子師範学校引継資料である明治期教科書などを電子化し提供します。

機関リポジトリが考えられた背景には、外国雑誌の毎年の値上がりで、規模の大小を問わず多くの大学が購読を中止せざるを得なくなっている

「雑誌の危機」的状況があります。群馬大学も例外ではありません。その結果、研究に必要な文献の入手が非常に困難になってきています。そこで、この危機に立ち向かう動きとしてオープンアクセス運動と呼ばれるものがあります。商業主義主導の学術雑誌を中心とした学術コミュニケーションは行き詰まりを見せていると言われており、こうした状況を打開するために、学術情報へ誰もが無料でアクセスできるようにしようというオープンアクセスの世界的な動きです。

一つの方法は、掲載論文を無償で利用者に公開する電子ジャーナルで、オープンアクセス誌と呼ばれており、現在世界で2300誌を超える登録があると言われています。もう一つの方法は、著者が自分の研究成果、例えば、学会や出版社がIR登録を認め著作権処理を必要としない査読後の論文(グリーン論文)を個人サーバや機関サーバに「著者最終稿」として保存し、それを無料で公開するもので、セルフアーカイブと呼ばれています。機関リポジトリもその一つです。

こうした世界的な学術雑誌の動向や大学の社会的責任はともかくとして、例えば雑誌や新聞、あるいはインターネット上で見た資料や情報で、概要は示されているけれども、その全部があれば是非入手したいと思ったことはありませんか。大学が生産する知的財産は多岐にわたり、その多くは一般に入手することが難しいのが現状です。個人によるセルフアーカイブは、インデックスが充分ではありませんが、IRでは研究者個人個人が蓄積している研究成果に、規則に則ったインデックス(メタデータ)を付与します。こうすることでGoogle Scholarなどの資源にもなり、世界中の人が学術情報をより発見・入手しやすくなるのです。

是非、群馬大学の機関リポジトリに研究成果をご提供くださるようお願いいたします。


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■ 医大懇に参加しました ■

10月28〜29日に、全大教(全国大学高専教職員組合)の医大懇(医科系大学教職員懇談会)に参加してきました。全国から教職員組合の代表が名古屋大学医学部附属病院に集まり、「安全・安心の医療と7:1看護」、「法人制度化における労働関係」、「仲間を増やす活動」の3点について、2日間にわたり意見交換をしました。群馬大学からは放射線技師と看護師の若手5名が参加し、大歓迎を受けました。

組合員拡大にはどの大学も苦労されている様子でしたが、組合員内外に組合の活動を広く紹介し、また組合活動によりどのような成果を得たのか組合員にフィードバックしていくことが大切なのではないかとの意見があげられました。

組合の執行委員になり2年になりますが、組合員から「組合に加入しているけど、組合ってよくわからない。何をしているの?」という質問を受けることがあります。看護師からは「残業が多い」、「給料が安い」、「人手不足で休暇が取れない」などの声をよく聞きますが、組合はこのような現場からの声を大学側へ要求し、交渉できる団体です。また、イベントなどを通じて職員同士の交流の場にもなっています。

医大懇に参加し、今まで以上に「現場で働く職員が大事にされ、みんなが生き生きと働ける群大病院になるように組合拡大に向け努力していこう」と感じました。今後も組合を盛り上げて働きやすい群大になるよう努力していきたいと思います。

(看護師 杵渕由香)

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《 学習会のお知らせ 》

4コママンガ
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講師の齊藤隆夫さんは、労働経済学の専門家であると同時に、本組合の前委員長であり、荒牧事業場の過半数代表者でもあります。今回の学習会では、齊藤さんが本年度末の定年退職を迎える前に、労働組合についてのお考えを語っていただくことにしました。齊藤さんの組合委員長としての、あるいは過半数代表者としての経験を踏まえた、貴重なお話を伺えることと思います。是非とも、ご参加下さい。なお、参加者には食事(弁当)を用意しますので、事前に組合までお知らせ下さい。

《 組合スキーの旅のお誘い 》

歩くスキーで散歩したり、ゲレンデスキーで滑走を楽しんだり... 誰でも雪のなかで楽しめる1日の旅。帰りには温泉で疲れをとって、充実の休日を! 詳しくは、教育学部・山崎(y-yusuke@edu.)まで。申込期日は1月26日(金)です。

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