II-53号 2009.8.20発行

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群大ノ未来ツクル
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【目次】荒木委員長から黒須委員長へ ― 2009年度新執行部スタート仲間と共に歩む組合のために ― 委員長就任にあたって2009年度定期大会報告嫌なことが一つもなかった2年間 ― 委員長退任のご挨拶人事院勧告問題に議論集中 ― 全大教定期大会報告2009年度人事院勧告に関する声明
荒木委員長から黒須委員長へ
  ― 2009年度新執行部スタート ―
09年度執行部
09年度執行部(中央が黒須委員長)

仲間と共に歩む組合のために ― 委員長就任にあたって

黒須 俊夫(委員長/社会情報学部)

7年ぶりです。あれから髪も白くなり半ば「浦島太郎」になってしまいましたが,なぜか「白羽の矢」が立てられました。

7年前には,「法人化とは?」「法人化のメリット・デメリットとは?」という根本問題から始まり,まさに手探りで法人化に対応した組合の在り方を考え,全国から講師を呼んで勉強会をしたり,各種の学習会に参加したりしながら,新たな組合の在り方を展望し,そして,規約案をみんなで討議したことを今でも鮮明に覚えています。

まさに「法人化6年目」(定期大会第1号議案)という節目の時,今思えば,文科省は,「競争的環境の中で個性輝く大学」というキャッチコピーを掲げておりました。そして,いま,個性輝いているのは,旧帝大をはじめとする一部の大学だけで,地方国立大学はおしなべて,まさに「疲労困憊」「憔悴」という状況です。こうした状況は,議案書にあるとおりです。

いろんな学会に参加して,全国の仲間との話題も「研究費も大幅減少,研究時間も会議々で大幅減少,これでは教育も十分にはできない」という愚痴ばかり…。

「法人化」の唯一の救いは,これはもっとも大切なことなのですが,以前とは違って仲間(組合員)が増加してきているということです。

2009年度執行委員長をお引き受けするに際して,当たり前のことですが,なによりも仲間と共に歩む組合の発展のために努力したいと思います。そのためにも,みなさま方の一層のご協力やご意見をお寄せくださるようお願いいたします。

どうぞ,よろしくお願いいたします。

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2009年度定期大会報告

斎藤 周(前書記長/教育学部)

2009年6月29日,昭和キャンパスの医学部大会議室を会場に,本組合の定期大会が開催されました。大会は,まず議長に西薗大実さん(荒牧支部)と箱田優さん(桐生支部)を,書記に阿部正樹さん(昭和地区支部)を選出し,始まりました。


■ 第1号議案 2008年度活動報告案

中央執行委員会書記長から,この1年の本組合の活動についての報告案が説明されました。この中では,組合組織に関しては,組織拡大の取り組みの様子,組合事務所の本部機能を荒牧に移すべく法人当局に荒牧キャンパスの組合事務所の拡大を求めていること,書記の新規採用・再雇用・自己都合退職があったこと等が,述べられました。労働条件改善に関わっては,2回の団体交渉の成果と今後の課題等が示されました。また,昨秋の学長選考に関わる組合の取り組み(立会演説会,公開質問状)も紹介されました。

■ 第2号議案 2008年度決算報告案

青木委員から決算報告がありました。

■ 第3号議案 2008年度会計監査報告案

伊藤会計監査委員から,決算案の通り相違ないことを確認したとの監査報告がありました。

以上3件について,一括して討論が行なわれました。討論の中では,各支部から活動状況が紹介されました。

このほか,組合事務所の本部機能の移転について,現在は昭和の組合事務所に書記が勤務していて昭和の組合活動を支えているが,それが弱まるのではないか,との疑問が出されました。これに対しては,書記長から,労働条件改善という組合の役割を果たすためには法人本部と同じキャンパスに組合の本部事務所を置く必要のあること,昭和キャンパスにおける書記の役割を後退させるものではないこと,とはいえ昭和地区支部には書記のいないときでも活発な活動を行えるよう期待していることが,説明されました。

討論の後,各議案が採択に付され,いずれも承認されました。


■ 第4号議案 2009年度活動方針案

書記長から,今後1年の本組合の活動方針が提案されました。提案の中では,団体交渉を通じて,労働条件の改善を目指すことが特に強調されました。

■ 第5号議案 組合費統一案

書記長から,三支部の組合費を統一する案が提案されました。

定期大会の様子

定期大会の様子

■ 第6号議案 慶弔規程案

書記長から,三支部の慶弔規程を統一する規程案が提案されました。

■ 第7号議案 2009年度予算案

青木委員・石川委員から,第5号議案・第6号議案とも関わって,予算案について説明がありました。

以上4件について,一括して討論が行なわれました。

各議案が採択に付され,いずれも承認されました。


■ 第8号議案 組合規約改正案

書記長から,組合規約中の,支部ごとの大会代議員の人数の決定方式についての改正案が説明されました。

■ 第9号議案 組合書記就業規則改正案

書記長から,組合書記就業規則を,書記の再雇用に対応したものにする改正案が説明されました。

以上2件について一括して討論が行われた後,採択に付され,いずれも承認されました。


■ 第10号議案 2009年度役員選挙結果

石川巧一選挙管理委員長から,役員選挙結果が報告され,承認されました。

なお,新しい中央執行委員会のメンバーは以下の方々です(敬称略)。

委員長:黒須俊夫(荒牧支部),副委員長:石間経章(桐生支部),書記長:石川良樹(昭和地区支部),書記次長:斎藤周(荒牧支部),会計:青木武生(昭和地区支部),執行委員:長谷川信(昭和地区支部),河島基弘(荒牧支部),横尾享弘(桐生支部)


以上ですべての議事を終了しました。この後,荒木委員長をはじめとする旧役員(中央執行委員)から挨拶がありました。続いて,黒須新委員長をはじめとする新役員(中央執行委員)から挨拶があり,さらに加藤・安藤両書記から挨拶がありました。

こうして,本組合の新しい1年がスタートしました。組合員のみなさんのいっそうのご協力をお願いいたします。


【付記】 定期大会で組合規約改正案が了承されました。この後,規約所定の手続きとして,大会が発議した改正案について組合員投票で承認をはかります。この組合員投票で承認されると,改正の効力が発生します。9月に投票を実施する計画ですので,投票への参加をお願いします。

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嫌なことが一つもなかった2年間 ― 委員長退任のご挨拶 ―

荒木 詳二(前委員長/社会情報学部)

2007年度と2008年度の2年間中央執行委員長を勤めました社会情報学部(荒牧地区支部)の荒木詳二から,みなさまに退任のご挨拶を申し上げます。

組合活動の経験の浅い私が2年間無事委員長を務めることができたことは,我ながら不思議な感じもしますが,山崎ならびに斎藤書記長や安藤ならびに加藤書記をはじめ,中執委員のみなさま,さらに組合員のみなさまのご協力のおかげだと感謝しております。

大学の個性化・活性化のスローガンのもとに発足した国立大学法人も,法人化後5年が経ち,さまざまな欠陥がはっきりしてきました。運営交付金はこの5年間で720億円も減額され,旧帝国大学などと比較して外部資金導入が困難な地方大学は財政難のため後任補充の凍結や研究・教育条件の悪化に直面しております。また外部資金獲得のための膨大な書類作りで教職員は過重労働を強いられております。

こうした逆風の中,組合員のみなさまの粘り強いご努力で,法人化後群馬大学の組合員数が倍増し,働く仲間の輪が急速に広がってきたことは,まことに頼もしく,喜ばしく思います。今後は事務系職員や非常勤職員の方々とも是非連帯して組合活動を拡大していきたいものです。

本年度の期末・勤勉手当の削減に対する戦いでは,我々の要求を貫徹できなかったことはまことに残念なことでありましたが,私の在任中の団体交渉で合意した危険手当や入試手当の新設や,不払い残業の廃止や,労働時間の厳守等できるところから一歩一歩着実に労働条件の改善に努めていきたいものです。また全国に例を見ない奇妙極まる学長選の改善も法人化後の群馬大学が抱える最大の問題の一つです。

今年度から私は荒牧支部長に復帰して,影に日向に組合運動を支えていきたいと思っております。この2年間中執委員長として活動してまいりましたが,嫌なことは何一つありませんでした。今年度は次期中執委員選考で困難を極めましたが,若い方々にも組合活性化のために是非中執に入っていただきたいと思います。

群馬大学教職員組合は,去年還暦を迎え,今年で結成61年目を迎えます。諸先輩の志を受け継ぎ,群馬大学を働きがいのある,明るく楽しい職場にするように心と力を合わせて皆で努力してまいりましょう。

2年間ほんとうにありがとうございました。

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人事院勧告問題に議論集中 ― 全大教定期大会報告

青木 武生(会計/医学部)

7月25, 26日の両日東京で開催された全国大学高専教職員組合(全大教)の第41回定期大会に参加させてもらいました。

高木委員長挨拶(九大農学部・生物防御学)の後,日本私立大学教職員組合連合(私大教連)・野中書記長(明治大学・経営分析学)などの挨拶がありました。野中書記長の挨拶の内容として,次のことが印象的でした。私大教連は昨年49大学の参加だったのが,現在69大学に参加が拡大しており,その原因は何かと考えたとき,ベースアップを掲げている点に加えて,① 職場の団体交渉権の確立,② 私大理事や文科省よりも私大教連の財務分析能力が優れているのが周知の事実になっており,その結果,ベースアップが獲得でき,組織全体も元気付けられているとのことです。私大をめぐる環境が一層厳しくなっている中,私大助成を現在の「11%から国立並みに50%へ」を要求項目として掲げている,とのことです。

青木会計委員

全大教には,法人化前年からその後2年間に4,300人以上が加入し,さらにこの4年間では看護師を中心として1,700人が加入されていますが,いわゆる団塊の世代の退職による組合員の減に追いついていないことが指摘されました。しかし,さまざまな分野で前進を勝ち取っていることも報告されました。一つは期末手当カットの代償措置「例えば教員などの超過勤務手当てとして払わせる」として,高専機構を初めとする3大学で見るべき成果を獲得することができたこと。また,入試手当ての新設は27大学にも広がり,パート職員の雇い止めの撤廃,日々雇用フルタイム職員の正規職員化や夏季休暇の実現など,多くの要求が実現しているそうです。


人勧問題と運動方針案に論議集中

今回の定期大会の議案として問題になったのは,本年5月の突然の人事院勧告(6月期末手当0.2カ月分凍結)に関する全大教の立場と2009年度運動方針案説明に関してでした。

具体的には,労使関係の未成熟さに起因する問題で,これに関しては,労使双方に国家公務員時代の意識が残っているとの指摘がなされました。特に,① 大学法人の不利益変更は法的に認められないこと,② 誠実交渉義務違反であること,③ 労働委員会に要請する準備があること,④ 労働審判も辞さないこと,以上を駆使した戦略でもだめな場合,代償措置をのむという手段もあるが,基本的にはこの路線で臨んでください,と執行部から提起されました。まだ不確定要素もありますが,8月の人事院勧告ではさらに0.3か月分のカットと本給への切り込みもありえ(次ページ参照),全国の現場の大学が主戦場になる,ということです。

しかし多くの大学から,① 大学が主戦場といわれても,専門家のいないところはその手段がわからないので,労働委員会へ訴える方法や労働審判の方法,法律的な根拠を含めたロードマップ・マニュアルなどわかりやすい形で早急に作成してほしい,② 実際の交渉の中で,一連の説明を(労働法の先生によるレクチャーをして法的な根拠を説明)しても,事務局長はまったく受け入れない場合や法人運営費が評価によって減らされるのでどうしてものんでほしいといわれた場合にはどのようにすればよいのか,という意見がありました。

これに対する執行部の返答は,① 全大教に問い合わせてもらえば,弁護士もいるし,マニュアルなどできるだけ要望に沿ったものを作成したい,② ラスパイレス指数を根拠として,公務員準拠のポイントも突き崩してほしい(大学・病院はいずれも86と10以上の隔たりがある),③ すでに文科省課長との交渉で,4月の時点で本年度の法人運営費は確定しているので,人事院勧告によって突然減らされることはありえないことを確認している,④ 人件費削減に関しては骨太方針に書かれ閣議決定されてはいるが,2006〜2011年度の人件費5%カットを達成すれば問題ないと幹部が証言しており,このことは評価の仕組みに関係していないはず,以上のような点を交渉の参考にしてほしい,というものでした。

このような発言に対して,厳しい意見もありましたが,建設的な意見もありました。例えば,① 執行部の世代交代があっても,考え方に継続性を持たせることが必要なので,個々の問題を専門に検討する部門を早急に作るべきである(岡山大),② 共産党経由で県議会に提出した「国立大学・高専の運営費交付金の削減中止と基盤的経費の増額を求める意見書採択の請願書」は不採用だったが,自民党議員案として提出したもらったものが成立し,県議会意見書の形で実現した(富山大),③ この機会に私大教連の要求も参考にして,全大教でも法人運営費問題や大学の発展方向,授業料免除制度などについての公開質問状を出したらどうか(群馬大),④ 大学の貧困という点でアピールするよりも地方大学がこのままでは無くなるというような言い方の方が受けるかもしれない。これを新聞広告などで宣伝してほしい(信州大),などです。

いろいろな意見はありつつも,組織・財政を立て直し,組合員拡大の流れを更に大きくして,過半数組合づくりに向けて頑張ろうと意思統一ができました。


※ ラスパイレス指数 ― 国家公務員の平均給与額を100とした場合の,給与水準を表す数値。

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2009年度人事院勧告に関する声明
― 人勧のみを論拠とする合理性無き賃金切り下げに反対する ―

2009年8月11日
全国大学高専教職員組合中央執行委員会

1.基本給と期末勤勉手当大幅切り下げの人勧

人事院は8月11日、国会と内閣に対し、国家公務員の賃金について、基本給及び期末勤勉手当をともに引き下げる等の勧告と報告を行いました。

内容は賃金について、民間では月収は減少し、一時金は大幅に減少しているとして、(1)年間平均給与 マイナス15万4000円、2.4%の引き下げ、(2)期末勤勉手当を年間0.35ヵ月(6月期0.2ヵ月、12月期0.15ヵ月)引き下げるというものです。

各法人は今回の人勧を受けて、6月期と同様に基本給と期末勤勉手当切下げを提案してくるものとみられます。しかし、それは後述するように重大な問題点をもつものです。

2.基本給及び期末勤勉手当切り下げの問題点

第一に、人事院は引き下げの根拠を民間の給与水準が下がっていることをあげていますが、人事院勧告制度が国家公務員の労働基本権制約の代償措置であること、民間の給与水準の把握方法に疑問があること等、引き下げ勧告の合理性は厳しく問われなければなりません。

第二に、国家公務員への賃金引き下げは、民間賃金の引き下げにつながり、悪化している労働者の所得水準全体を引き下げ、個人消費の更なる落ち込みにより、景気の低迷という悪循環を招きます。

第三に、0.35ヵ月分の期末勤勉手当切り下げによって、概ね"教授(55歳)26万円、准教授(46歳)21万円、係長(47歳)14万円、係員(32歳)9万円"の年間収入減となり、基本給の減額とあわせて国立大学等教職員の生活に大きな打撃を与えます。それにより人材確保が一層困難になり、人材流出に拍車を掛けることになります。それは、運営費交付金の削減で大きな打撃を受けている国立大学等の教育研究機能を更に悪化させるものです。

第四に、人勧は国立大学法人教職員の賃金を引き下げる理由にはなりません。

国立大学法人教職員は人勧の対象外であり、賃金等の労働条件は労使の団体交渉により決定されるものです。また、運営費交付金の基本額は固定されており、人勧にあわせて上下するものでなく、前年度水準の人件費は担保されており財源はあります。更に人勧準拠を言うのであれば、まず、国立大学法人等職員の賃金が国家公務員よりも10数%も低い賃金水準を是正すべきです。

3.不利益変更を許さず、賃金切り下げ反対のとりくみ強化を

不利益変更は労働契約法9条において「使用者は、労働者と合意することなく、就業規則を変更することにより、労働者の不利益に労働契約の内容である労働条件を変更することはできない」と明確に定めています。

全大教は、賃金の切り下げ=不利益変更に反対し、要求の前進を勝ち取るため、組合員拡大と結合して単組と連携したとりくみを全力で進めるものです。


今回の人事院勧告は,今後,群馬大学における法人との交渉でも焦点になると思われます。本組合も,機械的な人勧準拠の不当性を強く訴えていきます。みなさまの声を組合にお寄せください。

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